だしで炊く炊き込みご飯はうま味がたっぷり!コクがあり美味しい味わいです。今回は、炊き込みごはんをおいしくするコツや、作る時に気をつける点、お出汁にこだわった簡単レシピをご紹介。いつでも家で作れるのでおすすめです。
<目次>
・炊き込みご飯とは
・炊き込みご飯に入れる基本の調味料は
・炊き込みご飯の種類
・だしにこだわる
・炊き込みご飯にぴったりのお米を選ぶ
・炊き込みご飯に最適な水加減
・おいしい炊き込みご飯の仕上げは混ぜるタイミング
・和風だしで代表的なかつおだし
・まろやかな昆布だし
・コクのある味わい!合わせだし
・かつおぶしたっぷりの炊き込みご飯
①炊き込みご飯の基本
ご飯にも具材にもだしがしっかりしみ込んだおいしい炊き込みご飯は、大人も子どもにも大人気の料理です。簡単に作れるのも魅力のひとつですが、そもそも炊き込みご飯とはどのような料理なのでしょうか。ここからは、炊き込みご飯の基本や歴史を解説していきます。
・炊き込みご飯とは
炊き込みご飯とは、だし、具、調味料、米を一緒に入れて炊くご飯のことです。
歴史は長く、ルーツは奈良時代までさかのぼります。奈良時代、お米は貴重でした。そのため、炊き込みご飯はもともとお米を節約するためのもので、あわや麦、ひえ、野草、大根などを混ぜて炊いた「かて飯」が原型となっています。室町時代になると、それに、野菜や栗などの具材を入れたご飯料理とされるように。江戸時代には、とり飯や竹の子飯、かき飯などバリエーション豊かで季節感や味を楽しむ炊き込みご飯が大成され、現代でも親しまれています。
・炊き込みご飯に入れる基本の調味料は
炊き込みご飯に入れる基本の調味料は、醤油、酒、みりんです。炊き込みご飯の味付けの黄金比は、醤油、酒、みりんが1:1:1の割合となります。味に物足りなさを感じる際は、塩を少々入れるのがおすすめ。ベースには、だしを入れるのがポイントです。だしの味わいによって、炊き込みご飯の味にバリエーションが生まれます。
・炊き込みご飯の種類
炊き込みご飯は、さまざまな具材を入れることでバリエーション豊富な料理になります。鶏肉や焼き豚を一緒に炊いたり、旬の野菜や山菜、キノコ類を具材にしたり、鯛やタコ飯などの海鮮具材も人気が高いです。最近では変わり種の炊き込みご飯も注目されています。カマンベールチーズを丸ごと入れたカマンベールチーズご飯や、だしがしみ込む高野豆腐を入れた炊き込みご飯、生姜をたっぷり入れた健康によい生姜ごはんなども。アレンジ次第で、幅広く調理できる料理です。
②炊き込みご飯をおいしくするコツ
シンプルな調味料で構成される炊き込みご飯は、コツを抑えるとさらにおいしくなります。お米の選び方や水加減など、ちょっとしたポイントを知ることでさらに味わい深くなるはずです。
・だしにこだわる
炊き込みご飯のベースとなるだしは、ずばり炊き込みご飯の味の決め手。うま味成分がたっぷり入っているので、コクがあり味わい深くなります。かつおだしや昆布だし、椎茸だしなど好みでだしをチョイスしてみましょう。同じ具材を使っても、だしの風味によって味わいが変わるので、バリエーションも増えますよ。
・炊き込みご飯にぴったりのお米を選ぶ
香りや食感がよく、かむごとに具材やお米から味がしみ出すおいしい炊き込みご飯を作るには、お米にもこだわるのも大切。炊き込みご飯には、粘りが少な目で、甘みのある味わいのお米がおすすめ。具材の味を引き立て、お米自体の甘みでまろやかな味に仕上がります。
・炊き込みご飯に最適な水加減
炊き込みご飯には最適な水加減があります。白米で炊き込みご飯を炊く場合、水分と調味料を合わせた分量が通常白米を炊く時の水と同じ分量が最適です。どのような具材でも、水の分量はきっちりと量りましょう。水が多すぎるとべちゃっとした炊き込みご飯になってしまいます。また、無洗米の場合は、通常の白米よりも多めの水分量にしましょう。お米を洗った後は30分以上給水させてから、調味料を入れるようにしましょう。
・おいしい炊き込みご飯の仕上げは混ぜるタイミング
おいしい炊き込みご飯の仕上げは、混ぜること。具材とご飯は、炊飯前は混ぜずに、焚きあがった後、蒸らす前に混ぜるのがポイントです。具をつぶさないように、下から大きくさっくりと混ぜましょう。
③炊き込みご飯におすすめのだし
炊き込みご飯のベースにかかせない出汁は、さまざまな種類があります。ここからは、炊き込みごはんにおすすめのだしをご紹介します。風味や味わいがそれぞれ異なります。
・和風だしで代表的なかつおだし
和風だしを代表するのがかつおだしです。香り高くコクのある味わいなので、だしそのものの味を楽しめます。炊き込みご飯のだしにもぴったりです。だしの味を感じられる炊き込みご飯に仕上がりますよ。新陳代謝に必要な亜鉛を含むなど栄養素もたっぷり。すっきりとして、やや酸味があるので海鮮系や、野菜系の炊き込みご飯におすすめです。
鰹の風味が際立つ出汁です。
製法を変えた2種類の鰹荒節をベースに、甘味とコクの鯖節、香ばしく焼き上げたあご煮干(飛魚)、利尻昆布、瀬戸内製造いりこなどを加えて深みのあるだしに仕上げております。
保存料、化学調味料不使用。
・まろやかな昆布だし
上品でまろやかな味が特徴の昆布だしも炊き込みご飯におすすめのだしです。まろやかでじわじわと感じるうま味があるので、素材の味を引き立て、さまざまな炊き込みご飯にマッチします。肉系、キノコ系、野菜系や変わり種の炊き込みご飯にもおすすめです。
上品な香りと旨味が特徴のまろやかな昆布だしです。
北海道産真昆布を中心に、焼津製造の鰹荒節、瀬戸内製造いりこ、香ばしく焼き上げたあご煮干(飛魚)などを加え、まろやかなだしに仕上げております。
保存料、化学調味料不使用。
・コクのある味わい!合わせだし
炊き込みごはんに使う出汁を悩んだ時は、合わせだしがおすすめです。かつおだしと昆布だしの合わせ出汁は、すっきりとした酸味とまろやかな甘み両方のだしのよさを味わえます。炊き込みご飯のベースにももちろん合います。合わせだしは、だしパックを利用するのが簡単です。さまざまなだしメーカーよりこだわりのだしパックが販売されているので検索するとよいですよ。インターネットでも、だしの情報を探すことができるので、ホームページの一覧からおすすめだしをぜひチェックしてみてください。
合わせだしのおすすめ! 堅魚屋 「一番だし 本枯節と昆布のだしパック」
自社で製造した本枯節を厚めに削り、北海道産利尻昆布と合わせました。
鰹節と昆布のみのだしで、それ以外は何も加えておりません。
どこか昔懐かしいホッと落ち着く、芳醇な香りと濃厚なだしを是非ご堪能ください。
④だしを使ったおいしい炊き込みご飯レシピ
だしにこだわった炊き込みご飯は、具材の味を引き立て味わい深い料理になります。普段の料理やおもてなし料理にもおすすめです。
・かつおぶしたっぷりの炊き込みご飯
(堅魚屋ショッピングサイトより)
かつお節から取っただしで作る塩分控えめのあっさり炊き込みご飯です。かつおのだしがらもご飯に混ぜることで、だしをじっくり楽しめる料理です。
<材料>(2人分)
・お米 2号
・だし汁(花かつお使用) 400ml
・しめじ 1/2パック
・にんじん 1/2本
・三つ葉 少量
・だしがらのかつお節 適量
・醤油 大さじ2
・酒 大さじ1
<作り方>
- 米を研いで30分ほど水に浸し、サルに上げて水気を切る
- しめじ、舞茸は食べやすい大きさに手でほぐし、にんじんは細切りに、三つ葉はざく切りにする
- 炊飯器に米と目盛までだし汁とだしがらを入れ、醤油、酒を加えたらしめじ、舞茸、にんじんをのせて炊く
- 炊けたら軽く混ぜてお茶碗によそい、三つ葉を添えてできあがり
※おすすめポイント
だしがらは、思い切って多めに入れてみてください。かつおの風味がしっかりごはんに乗り、何杯でも食べられます。
お味噌汁やおすましなどにおすすめのさっぱりしただし感です。水200CCを加熱したら弱火にして本品を10g入れ、アクを取りながら2~3分煮れば香り高いおだしがとれます。
香りと食感を存分にお楽しみいただけます。
⑤炊き込みご飯の保存方法
炊き込みご飯を多くつくり過ぎてしまうことはありませんか?そのまま炊飯器で保温しておくとパサパサしたり黄ばんだりする可能性があります。炊き込みご飯は、冷凍保存するのがおすすめ。具材にもよりますが、3週間ほどは日持ちします。ただし、海鮮系の炊き込みご飯は1週間ほどの保存が目安です。こんにゃくなど冷凍保存に向かない具材もあるので注意しましょう。
<炊き込みご飯の冷凍保存方法>
- 炊きたてを熱いまま平たくラップにのせます
- 水分を保持させるようにすぐに包みます
- 粗熱が取れてから冷凍庫にいれて保存
炊き込みご飯は熱いままラップに包むことで、水分も包まれるので解凍後は、パサつかずおいしく食べることができます。
⑥ポイントを抑えれば時短料理にもなる炊き込みご飯
炊き込みご飯の基本やおいしく作るコツやレシピをご紹介しました。炊き込みご飯は材料を用意し、具材を入れて炊飯器で炊けば完成するので、時短料理にもなります。火加減なども気にする必要がないのも楽ちんです。
だしにもこだわれば料理の幅も広がります。ぜひ参考にしてみてくださいね。