かつお節 雄節 雌節

香り高く風味豊かな鰹節は、昔から日本で愛されてきました。おいしいかつおだしのうま味成分はイノシン酸です。今回は、「うま味成分とは?」をテーマに、鰹節のうま味成分、合わせて使うと相乗効果がある昆布だしについてもご紹介。ぜひ参考にしてみてください。

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目次

①そもそも旨味とは?

②日本の三大うま味成分

・イノシン酸

・グルタミン酸

・グアニル酸鰹節の旨味成分は「イノシン酸」

鰹節の旨味成分は「イノシン酸」

④鰹節の種類

⑤旨味成分は組み合わせることでおいしさが増す【旨味の相乗効果】

⑥鰹節と相性のよいだしの素材

⑦料理をおいしくするだけではないかつおだしの効果

⑧かつおだしを使ってつくるおすすめレシピ

・鮭とアスパラガスの南蛮漬け

・かつおだし風味の赤味噌ボロネーゼ

・だしがらとそら豆と小エビのかき揚

・かぶのそぼろ餡

・かつお節たっぷりの炊き込みご飯

⑨鰹節の旨味を味わえるおすすめギフト

・削り節セット

・だしセット

⑩かつお節を有効活用して日々の生活に取り入れよう

①そもそも旨味とは?

「旨味」とは、そもそもどのような意味なのでしょうか。おいしいという意味と考えている方も多いのではないでしょうか。旨味とはおいしさとは、違いがあります。

旨味は、甘味、酸味、塩味、苦味とともに基本の味のひとつに入ります。他の味を混ぜ合わせてつくるというものではなく、独立した味です。おいしさは、料理の味そのものを指すというよりは、食感、視覚、香りなどさまざまな要因を合わせて感じるもの。もちろん、うま味はおいしさを構成する大切な要素です。

日本の三大うま味成分

日本には三大うま味成分といわれるものがあります。「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」です。三大うま味成分はさまざまな食品に含まれます。

・イノシン酸…イノシン酸は核酸の一種。リン酸を含んだ有機化合物

・グルタミン酸…非必須アミノ酸のひとつ。脳の情報伝達に重要な役割を果たす伝達物質

・グアニル酸…主に干し椎茸に含まれるうま味成分

鰹節の旨味成分は「イノシン酸」

鰹節のうま味成分はイノシン酸です。イノシン酸は、生きているカツオには、ほぼ含まれておらず、鰹節になるまでの過程で増えていきます。鰹節は、イノシン酸がかつおの中で、十分に増えてから加熱。そのため、鰹節はイノシン酸が豊富に含まれるのです。

かつお節 雄節 雌節

※上記は本枯節(ほんかれぶし)

鰹節の種類

鰹節にはうま味成分が多く含まれているのが特徴です。鰹節には加工方法や削り方に種類があります。

<鰹節の種類>

・荒節(あらぶし)

かつおの身を燻して水分を飛ばしたものが荒節です。香り高く、スッキリとした酸味のある味わいです。

・本枯節(ほんかれぶし)

荒節に良質なカビを施して熟成させたものが本枯節です。旨味がより強く、上品な味わいを楽しめます。

<鰹節の削り節の種類>

かつお節は、削り方にも種類があります。料理によって用途を変えるとより使いやすく、なります。

・薄削り

かつお節を薄削りにしたもの。0.03mm~0.1mmほどの薄さで、花かつおと呼ばれています。市販でもよく見かけるタイプ。薄い鰹節なので、短時間でだしを取ることが可能です。おひたしやふりかけにもおすすめ。さまざまな料理に簡単に取り入れられます。

・厚削り

かつお節を厚めに削ったものが厚削りです。うどん、そば、煮物のようにだしの味を出したい料理におすすめ。ゆっくり時間をかけながらだしを取るので、時間はかかりますが、コクのある濃い出汁が取れます。

・粉末

かつお節を粉末状にしたもの。削る際に出る粉を利用するため比較的安価に購入できます。お好み焼きや焼きそばのトッピング、ふりかけにもおすすめ。だしというよりも料理のトッピングという使用用途が一般的です。

旨味成分は組み合わせることでおいしさが増す【旨味の相乗効果】

うま味成分は、一つひとつを使うよりも組み合わせることで、よりうま味が強くなります。たとえば、イノシン酸とグルタミン酸を組み合わせると、相乗効果でうま味が強くなります。そのため、和食では、合わせ出汁が人気。鰹節と昆布など、うま味を組み合わせただしはコクがあり深みのある味わいになります。市販では、合わせ出汁のだしパックの人気が高いです。

鰹節と相性のよいだしの素材

鰹節と相性のよいもっとも代表的なだしは、昆布だしです。鰹節のうま味成分イノシン酸と昆布のうま味成分グルタミン酸を合わせることで相乗効果が起こり、よりうま味の強い美味しい料理が完成します。

・鰹節と昆布の合わせ出汁の取り方

<材料>

・昆布 5g

・かつお薄削り 30g

・水 1ℓ

<作り方>

1.乾いた布巾で昆布の表面の汚れを拭き取る

2.鍋に1ℓの水と昆布を入れて、30分から1時間程置く

3.鍋を火にかけ煮出す

4.沸騰直前に昆布を取り出す

5.再び鍋を沸騰させる

6.沸騰したら鰹節を鍋に入れ、火を止めて2分程置く

7.だし汁をこしたら完成

一番だし

料理をおいしくするだけではないかつおだしの効果

かつおだしは料理をおいしくする役割があるだけではなく、栄養素も豊富です。タンパク質やビタミンD、カリウム、コラーゲンなど美容にもおすすめ。さらに合わせ出汁にすると、栄養バランスがよくなります。昆布だしにはミネラルが豊富。鉄カルシウム、ナトリウム、カリウムが含まれています。料理にうま味があると、減塩しても味わい深くなりおいしく感じるように。脂肪が気になるかたのダイエットにもおすすめです。だし巻卵、煮物、味噌汁など料理のレシピに積極的に取り入れましょう。

かつおだしを使ってつくるおすすめレシピ 

かつおだしの旨味を存分に味わえるおすすめレシピをご紹介します。

・鮭とアスパラガスの南蛮漬け

酸味が食欲を刺激する南蛮漬けもだしの風味でまろやかになります。

食欲がない日にもおすすめのメニューです。

<材料>(2人分)

・鮭 2切れ

・アスパラガス 2切れ

・玉ねぎ 1/2個(100g)

・だしパック 1袋(かつおだし)

・水 400ml

・揚げ油 適量

・片栗粉 適量

・塩 適量

【A】

・酢 大さじ2

・砂糖 大さじ4

・薄口醤油 大さじ2

・輪唐辛子 適量

<作り方>

1.玉ねぎは縦に薄切りにし、塩水につけて辛味を抜いて水気をきっておく

2.鍋に【A】の材料を入れて強火にかけ、煮立ったら火を止めて玉ねぎを入れる

3.水400㏄にだしパックを入れ沸騰したら弱火にして5分程煮出す。だしと②を合わせ(鮭の塩分を考慮して)塩で味を整え漬け汁にしておく

4.鮭は食べやすい大きさに切り、小麦粉を薄くまぶし、アスパラガスは斜めに4等分に切る

5.揚げ油を180℃に熱し、鮭をからりと揚げ、アスパラガスはサッと素揚げする

6.漬け汁に揚げた鮭、アスパラガスを入れて全体にからめ、5分程置く。好みで冷蔵庫で冷やしてもOK(冷蔵庫で2~3日は持ちます)

※おすすめポイント

だしパックにしっかりとした美味しさがあるので、シンプルな調味料でも簡単に味が決まります。

・かつおだし風味の赤味噌ボロネーゼ

イタリアンなパスタに和風の赤味噌が絶妙なアクセントに。かつおだしの豊かな香りも相まってコクのある味わいに仕上がります。

<材料>(2人分)

・タリアテッレ(平打ちタイプのパスタ) 2人分

・牛挽肉 200g

・だしパック 1パック

・塩こしょう 適量

・粉チーズ 適量

・刻みねぎ 適量

・セロリ 30g

・人参 30g

・長ネギ 30g

・赤味噌 大さじ1

・ケチャップ 大さじ3

・にんにく1/2

<作り方>

1.牛挽肉に塩コショウをし、崩さないように焼き、いったん取り出しておく

2.同じフライパンでみじん切りにしたセロリ、人参、長ネギをオリーブオイルで炒め、出汁と赤味噌、ケチャップ、にんにくを入れ少し煮詰める

3.取り出した肉を戻して煮込み、塩で味を整える

4.パスタは茹でておく

5.できたソースをパスタにかけ、粉チーズと刻みねぎをかける

※おすすめポイント

挽肉はなるべくつぶさないようにすることで、食感も楽しめて味わい深くなります。

このレシピにおすすめ!かつおのだしパック「一番だし かつおだしパック」

一番だし 鰹5P

製法を変えた2種類の鰹荒節をベースに、
甘味とコクの鯖節、香ばしく焼き上げたあご煮干(飛魚)、利尻昆布、
瀬戸内製造いりこなどを加えて深みのあるだしに仕上げております。
保存料、化学調味料不使用。

一番だしパック 鰹

・だしがらとそら豆と小エビのかき揚

鰹節のだしがらを使ったレシピです。口に入れた瞬間のだしの風味が広がる料理です。おつまみにもおすすめです。

<材料>(2人分)

・ソラマメ 12粒程度

・むきエビ 100g

・だしがら 20g

・揚げ油 適量

・小麦粉(まぶし用) 大さじ1/2

・小麦粉(衣用) 大さじ2

・片栗粉 大さじ2

・冷水 大さじ4

・抹茶塩または天つゆ 適量

<作り方>

1.【下準備】そら豆はさやから出して薄皮をむき、むきエビは背わたをとって3cmくらいの大きさに切る。だしがらは、ざっくり刻む

2.下準備をしたらそら豆とむきエビ、だしがらを合わせ、小麦粉(まぶし用)をまぶす

3.ボウルに小麦粉(衣用)と片栗粉と冷水を入れ、練らないようにさっと溶き衣を作り、2に入れざっくりとからませる

4.揚げ油を180℃に熱し、大きめのスプーンに1/8量をのせ、滑らせるようにしてゆっくり入れ、縁が固まったら返し、かりっと揚げる

5.器に盛り、お好みでめんつゆや抹茶塩を添える

※おすすめポイント

かき揚げを揚げる際に、中心あたり2ヶ所に箸を刺して、火の通りをよくするとカリッと揚がります。

・かぶのそぼろ餡

だしがらを使った和風レシピです。鰹節も具材として食べられるのでボリュームアップします。

<材料>(2人分)

・カブ 3個

・だしがら 10g

・水 200ml

・片栗粉 大さじ1/2

・ゆず 適量

・鶏ひき肉 100g

・薄口しょうゆ 大さじ1と1/2

・砂糖 小さじ1

・油 小さじ1

・おろし生姜 小さじ1

<作り方>

1.鶏ひき肉、薄口醤油、砂糖、おろし生姜を混ぜてから火にかけ、そぼろ状にする

2. 1.に、水200mlとだしがらを刻み入れ煮て、片栗粉でとろみをつける

3.茹でたカブを食べやすい大きさにカットし、餡をかけお好みでゆずを添える

※おすすめポイント

お好みで生姜をたっぷりいれるのもおすすめです。

かつお節たっぷりの炊き込みご飯

かつお節から取っただしで作る塩分控えめのあっさり炊き込みご飯です。きのことかつおのだしがらも入れ、旨味成分を存分に味わえますよ。

<材料>(2人分)

・お米 2号

・だし汁(花かつお使用) 400ml

・しめじ 1/2パック

・にんじん 1/2本

・三つ葉 少量

・だしがらのかつお節 適量

・醤油 大さじ2

・酒 大さじ1

<作り方>

1.米を研いで30分ほど水に浸し、サルに上げて水気を切る

2.しめじ、舞茸は食べやすい大きさに手でほぐし、にんじんは細切りに、三つ葉はざく切りにする

3.炊飯器に米と目盛までだし汁とだしがらを入れ、醤油、酒を加えたらしめじ、舞茸、にんじんをのせて炊く

4.炊けたら軽く混ぜてお茶碗によそい、三つ葉を添えてできあがり

※おすすめポイント

だしがらは、少し入れすぎたかも…と思うくらい思い切って入れてみてください。かつおの風味がしっかりごはんに乗り、何杯でも食べられます。

花かつお

花かつお

お味噌汁やおすましなどにおすすめのさっぱりしただし感です。水200CCを加熱したら弱火にして本品を10g入れ、アクを取りながら2~3分煮れば香り高いおだしがとれます。
香りと食感を存分にお楽しみいただけます。

花かつお

鰹節の旨味を味わえるおすすめギフト

日本の贈り物文化の中で鰹節やだしは、ギフトとしても人気があります。鰹節は、鰹の背側の身を使った雄節(おぶし)、腹側の身を使った雌節(めぶし)があり一対になり、合わさるようになっています。夫婦円満の意味を込めた「鰹夫婦節(かつおぶし)」という語呂合わせもあり、結婚式の引き出物にもぴったりのギフトとされてきました。鰹節の旨味を味わえるギフトも豊富にあります。

・削り節セット

日常のお料理やだしとして万能な削り節セットはギフトにもおすすめです。

お豆腐やご飯、うどんの上にどっさりとかけて食べれば、より鰹節の旨味を感じることができます。小分けパックになっていれば、必要な分だけ開封でき、使いやすいので、贈り物にも人気です。

おすすめ削り節セット「駿河ふぶきギフト(駿河ふぶき48P入り)

駿河ふぶき ギフト 48

お召し上がりいただければ違いを必ず感じて頂けるかと思います。
ご飯やお豆腐に、たっぷりかけてお召し上がりください。

フレッシュなまま味わって欲しいから4g入ミニパックになっています。
贈答用の箱入りタイプで、包装してありますので、お祝いやご挨拶、手土産などにお使いください。

・だしセット

だしパックは手軽に本格的な出汁が取れるので人気があります。ギフトにするのならば、日常で使いやすいかつおだしパックがおすすめ。だしメーカーからは、厳選素材のさまざまなだしパックが多く販売されているので、お気に入りを見つけてみてください。

おすすめの だしパックセット 「一番だし 4種のギフト」

一番だし 4種のギフト

一番だし本枯節と昆布、鰹、昆布、野菜の4種類のだしパックギフトです。

かつお節を有効活用して日々の生活に取り入れよう 

今回は、鰹節の旨味成分や相乗効果でよりおいしくなる合わせだし、かつおだしを使ったレシピをご紹介しました。かつおだしは、日々の生活の中でよく使われるだしのひとつで、栄養素もたっぷり入っていることがわかりました。

かつお節にもさまざまな種類があり、用途によって使い分けをするなど有効活用できます。

ぜひこの記事を参考にして鰹節を取り入れてみていただけたらうれしいです。

初めて