カツ丼は人気の丼ぶり料理。サクッと揚げたカツ、ふわとろ卵、玉ねぎとシンプルな材料なのにお腹を満たしてくれます。味の決め手となるのは、カツ丼の割り下。店のような美味しいカツ丼の作り方や、簡単に出来るレシピのご紹介をします。
目次
・豊かな風味のかつおだし
・まろやかで甘みのある昆布だし
・だしのいいとこどり!合わせだし
・時短にはだしパックがおすすめ
・夜食におすすめ!割り下で作るチーズ焼きおにぎり
①「カツ丼」の割り下って何?
カツ丼は、さくっとジューシーなカツとふわとろ卵、甘じょっぱい割り下がたまらないおいしさです。
長い間みんなに愛されてきたカツ丼の味は割り下が決め手と聞いたことはありませんか?
割り下とは、だしに調味料で味付けした煮汁のこと。すきやきやカツ丼の煮汁でもよく使われます。
割り下は、だし、醤油、みりん、砂糖、酒などの調味料を使って味つけします。めんつゆに似ていますが、割り下の方が味が濃いです。
カツ丼の割り下は、料理全体の味付けをする上で大切な要素。
そば屋さんのカツ丼、定食屋さんのカツ丼などそれぞれの店独自の割り下があります。
プロが作るようなおいしい割り下にはどんなポイントがあるのでしょうか。
割り下を深堀していきます。
②プロが作る割り下の黄金比
割り下には調味料の黄金比なるものが存在します。
黄金比は だし4:しょう油1:みりん1 の割合です。
この黄金比通りに割り下を作ることでプロの味に近づきます。
③プロのような味!カツ丼割り下の作り方
カツ丼の割り下の作り方はとても簡単。材料をすべて混ぜ合わせるだけで完成です。
プロの味にこだわるなら、割り下の黄金比に、酒、砂糖を加え仕上げましょう。
材料を混ぜ合わせたら、調理をしながら煮立てていけばOKです。
<カツ丼割り下の材料>(2人分)
・だし汁 240cc
・しょう油 大さじ4(60cc)
・みりん 大さじ4(60cc)
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
④割り下のおいしさはだしが決め手
プロのような割り下を作るべく、調味料にもこだわってみましょう。
とくに、うま味と風味をもたらす「だし」はおいしさの決め手といっても過言ではありません。
かつおだしや昆布だしとだしの種類によっても、割り下の味は大きく変わります。
香りや風味、全体的なバランスを見て好みの味を見つけてみてください。
・豊かな風味のかつおだし
古くから和食だしのベースとして親しまれてきたかつおだし。香り高いかつおだしは、ほんのりさわやかな酸味があります。イノシン酸が豊かなうま味成分。
だしの味を前面に出したいなら、かつおだしがおすすめです。
鰹の風味が際立つ、だしです
製法を変えた2種類の鰹荒節をベースに、
甘味とコクの鯖節、香ばしく焼き上げたあご煮干(飛魚)、利尻昆布、
瀬戸内製造いりこなどを加えて深みのあるだしに仕上げております。
保存料、化学調味料不使用。
・まろやかな甘みの昆布だし
かつおだしほどの風味の強さはないものの、まろやかで甘みのあるうま味をじんわり感じられるのが昆布だしです。
素材の味を引き出したいときや、品のあるうま味が好みの人は、昆布だしを割り下に使うのがおすすめですよ。
カツ丼におすすめの昆布だしパック「一番だし 昆布だしパック」
一番だし 昆布だしパック(8g×30包入) (katauoya.com)
上品な香りと旨味が特徴のまろやかな昆布だしです。
北海道産真昆布を中心に、焼津製造の鰹荒節、瀬戸内製造いりこ、香ばしく焼き上げたあご煮干(飛魚)などを加え、まろやかなだしに仕上げております。
保存料、化学調味料不使用。
※一番だしパック昆布の中身
⑤関東と関西の割り下の違い
割り下の材料は地域によって違いがあります。
関東では濃口醤油を使います。醤油の味がはっきりとするので割り下は濃い目の味。カツ丼を濃い味にしたなら関東風がおすすめです。
一方関西では薄口醤油を使います。薄めの味で透き通った色の割り下になりますよ。
上品な味を好む方にもおすすめです。 地方によって異なるカツ丼を食べ比べして楽しんでみるのもよいかもしれません。
⑥割り下はさまざまな料理に使える
甘じょっぱい味が絶妙な割り下は、カツ丼以外にも、日々食べるさまざまな料理で使えます。
代表的な料理といえば、すき焼き。関東、関西によって割り下の作り方に違いがあり、みんなでわいわいと食卓を囲める料理です。
肉じゃがなどの煮物は、あらかじめ割り下を作っておけば味が決まりやすいです。
きんぴらごぼうや煮魚など、料理によって使う調味料を変えてアレンジしてみるのもよいですよ。
割り下を使えば、野菜炒め、肉炒めなどの炒め物もコクのある味わいになります。
割り下は、さまざまな和風料理に使えるので便利ですよね。
⑦プロのような味!カツ丼レシピ
おそば屋さんで食べるようなプロの味カツ丼レシピをご紹介します。
シンプルな作り方ですが、一つひとつの作業を丁寧にすることで、味はもちろん、歯ごたえもよくおいしくなります。
<材料>(2人分)
・豚ロースまたはヒレ肉 2枚(とんかつ用)
・小麦粉 適量
・溶き卵 1個(カツの衣用)
・パン粉 適量
・油 揚げる用
・三つ葉 適量
・だし汁 240cc
・醤油 大さじ4(60cc)
・みりん 大さじ4(60cc)
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ2
・玉ねぎ ½
・卵 3個(カツ丼用)
・ご飯 400g
・塩コショウ 適量
<作り方>
1.豚肉は、脂身と赤身の筋を4〜5本切り、塩コショウを軽くふり、キッチンペーパーで水気を切る。
(ラップをのせて麺棒でたたくとさらにやわらかくなります。)
2.豚肉に薄く小麦粉をまぶす。
3.バットなどに卵を溶き入れて、小麦粉をまぶした豚肉を入れてつける。
4.最後に豚肉にパン粉をつけ、軽く押さえて形を整える。
5.フライパンに揚げ油を入れ、中温(170〜175℃)で両面を裏返しながら揚げる。
6.両面がきつね色になり、小さな油の泡が出続けるようであれば火が通ってきたサイン。
カツが揚がったら、油切りをして2cm程の幅に切る。
7.鍋に、だし、しょう油、みりん、酒、砂糖、薄切りにした玉ねぎを入れ中火で熱する。
8.玉ねぎに火が通ったら、カツを並べだしをカツにかけて味をしみ込ませる。
9.溶いた卵を回しかけ、鍋にふたをして弱火にする。
10.15秒程経ったら、火を止め1分ほど蒸らす。 11.丼ぶりにごはんを盛り付け、鍋の中のものをのせて、三つ葉をトッピングして完成。
※おすすめポイント
カツの味をしみ込ませたら、サクサク感が無くならないように火の入れすぎには注意しましょう。
⑧とんかつをプロのように揚げるコツ
プロのようなカツ丼を作るのには、とんかつをおいしく揚げることもポイントです。
とんかつを揚げる油の量はたっぷりと2〜3cmほどになるようにしましょう。
170〜175℃の中温で揚げます。一度にたくさんの量を調理しないように、油の面積の半分は空けて揚げるようにしてください。
きれいなきつね色になれば揚がっているサインです。豚肉なので中までしっかりと火が通っているか確認してみてくださいね。
⑨プロのようなふわとろ卵を作るコツ
カツ丼をプロのように作るには卵もふわとろにしましょう。
ふわとろ卵は、作る際に卵を混ぜすぎないことがポイント。白身を切るように黄味はつぶすようにささっと溶かすだけです。
混ぜ過ぎないことで所々半熟になります。
また、火の絶妙な入れ方もポイント。溶いた卵をフライパンに入れたら、必ず蓋をして弱火にしてください。火を通しすぎると卵が固くなってしまうので注意しましょう。
⑩割り下が余った時に作りたいアレンジメニュー
割り下を多く作りすぎてしまったときは、冷蔵庫保存で1〜2日程度なら持つといわれています。 余ってしまった割り下を使った簡単料理をご紹介します。
・夜食におすすめ!割り下で作るチーズ焼きおにぎり
甘じょっぱいタレとチーズが絶妙なチーズ焼きおにぎりです。ささっと作れるので夜食にもおすすめ。割り下はごはんとの相性抜群です。
<材料>(2個分)
・ごはん 茶碗2杯分
・溶けるチーズ 2枚
・醤油 大さじ 1/2
・割り下 大さじ1
・きざみのり 適量
・サラダ油 適量
<作り方>
1.割り下と醤油を混ぜてタレを作る
2.おにぎりを握る
3.サラダ油をフライパンに入れ、おにぎりを焼いていく
4.おにぎりに焼き目がついたら、はけでタレを塗りひっくり返してさらに焼く
5.両面同じ作業をし、こんがり焼けてきたら片面にチーズをのせる
6.チーズが溶けたら、フライパンからおにぎりを取り出し、皿の上に盛りつける。
7.きざみのりをお好みでかけたら完成。
※おすすめポイント
タレに入れる醤油は、お好みで調整してみてください。醤油を多めにするとよりこうばしく はっきりとした味わいになりますよ。
⑪割り下にこだわっておいしいカツ丼を作ろう
カツ丼は、割り下、カツ、卵とすべての要素を丁寧に作ることでプロのようなおいしい味になることがわかりました。
割り下は、だし、しょうゆ、みりんなどの調味料にこだわりを持つと、さらに自分好みの味に仕上がります。 ぜひ参考に割り下を使ってかつ丼を作ってみてくださいね。