大根の煮物はだしの香りとうま味を味わうことができる、シンプルで優しい味の料理です。簡単にできるレシピや白だしを使った上品なだし煮の作り方を紹介します。
目次
①だし煮とは
だし煮はその名のとおり、野菜や肉などの食材をだしで煮た料理です。味付けは控えめで、シンプルにだしのうま味と素材の味を味わうことができます。だしと家にある材料で簡単に作れるのも魅力の一つです。
だしの風味がとても大切になりますので、素材に合わせただしを選び、しっかりと濃いだし汁を使いましょう。
ここでは、だし煮に最適な大根を使った定番のだし煮レシピを紹介します。
②大根の煮物に合うだし
だしのうま味成分は主にイノシン酸、グルタミン酸、グアニル酸の三種類に分かれます。イノシン酸はかつお節や煮干しを代表とする動物性のだし、グルタミン酸は昆布や野菜などの植物性のだし、グアニル酸は干し椎茸などの乾燥したキノコ類に含まれます。
だしは異なる種類を組み合わせることで、うま味が相乗効果で何倍にもなることがわかっています。
大根にもグルタミン酸が含まれていますが、うま味を感じるには十分ではありません。そのため、大根をメインとした煮物には2種類以上のうま味成分を組み合わせた、合わせだしがおすすめです。だしのうま味をたっぷりと大根にしみ込ませることで、一見地味な料理ですが、まるでごちそうのような深い味わいとなります。
・かつお節、昆布、干し椎茸を使った合わせだしの取り方
蓋つきの容器に水1,000mlと干し椎茸3個、昆布10gを入れ、冷蔵庫で半日から1晩おく。椎茸を取り除いてから鍋に移して火にかけ、沸騰直前で昆布を取り出す。かつお節20gを入れ、ひと煮立ちさせる。火を止めて、5〜6分おいてからかつお節を取り除いて出来上がり。
※だしを取った後の椎茸は煮物などの料理に、昆布とかつお節は二番だしを取ったり料理に使ってください。
※かつお節を取り除くときに絞らないようにしてください。
完成されたバランスでブレンドした合わせだしのだしパックを使えば、手軽に濃厚なだし汁が作れます。
合わせだしパック(7g×25P) (katauoya.com)
どんな料理にも合うように鰹節、煮干、昆布、椎茸などバランスよくブレンドしています。煮物、お茶漬け、うどんつゆのベースなど、アレンジは自由自在です。
・だしを味わう大根のだし煮
スーパーなどで大根を買うときは1本まるごと買うという方も多いのではないでしょうか。中には使い切れずに余らせてしまったという方もいるのでは。そんな時はだし煮にするとわざわざ他の材料を用意することなく大根を大量に消費できます。だしをしっかりときかせることで、少量の塩だけでもコクとうま味たっぷりのやさしい味わいになります。
材料(3~4人分)
・大根 1/2本(500~600g)
・水または米のとぎ汁(下茹で用) 適量
・だし汁 500ml
・塩 小さじ1
作り方
①大根は厚めに皮をむき、厚さ3cmの輪切りにして十字に切れ目を入れる。
②鍋に①の大根と下茹で用の水または米のとぎ汁をかぶるくらい入れて火にかける
③大根が柔らかくなるまで30分ほど茹でてざるに上げる。(米のとぎ汁で茹でた場合は水で洗う)
④鍋にだし汁と塩、大根を入れ火にかけ、蓋をして20〜30分煮る。
⑤火を止めて冷まし、食べるときに再び温めて器に盛り付ける。
※米のとぎ汁が無い時は水に生米をスプーン1杯程度入れて下茹でするとアク抜きができます。
※だしパックを使う場合は④で鍋に水とだしパックを一緒に入れて煮てください。
※大根の皮はきんぴらなどに利用してください。
※冷ます過程で味がしみ込みますので、食べる前に必ず一度冷ましてください。
「食べる」シリーズを添えるのもおすすめです。
【ご飯のお供】鰹節屋がつくった食べる梅ぽん酢(140g) (katauoya.com)
厳選した国産大豆と国産米麹を使用した醤油もろみに、焼津産かつお節 と北海道産真昆布を練り込みました。更に紀州産梅を加えたぽん酢風調味料です。梅の爽やかな酸味とゴロゴロした大豆の食感が楽しい食べるおかず調味料となっています。お茶漬け、卵かけご飯にはもちろんのこと、そのまま白飯にのせたり、冷奴や大根おろしに混ぜて和風調味料として、また、マヨネーズと和えてディップソースや炒め物など様々な料理にかけて、混ぜてお使い頂けます。
・簡単♪大根と油揚げの白だし煮
白だしは白醤油にだし、みりん、砂糖などを加えた調味料です。醤油と違い料理に色が付かないので、素材の色を生かした上品な見た目になります。また、だしと調味料が入っているので白だしひとつで味付けが完成します。
材料(2~3人分)
・大根 300g
・油揚げ 1枚
・水 400ml
・白だし 大さじ3
作り方
①大根は皮をむき、2cm厚さのいちょう切りにする。油揚げは湯通ししてひと口大に切る。
②鍋に水と大根、油揚げ、白だしを入れて、15分〜20分煮る。
③大根が柔らかくなったら火を止めて冷ます。
※使用する白だしによって量を調節したり、砂糖やみりんを加えてください。
※好みで青ねぎや柚子胡椒などの薬味を添えてください。
・ごはんのおかずになる大根の煮物
大根を使った料理は、素材の味を生かすあっさりとした味付けもよいですが、しっかりと濃いめの味付けをすることで子供にも喜ばれるごはんのおかずになります。大根と肉だけで満足感のある、メインのおかずレシピを紹介します。
・大根と鶏肉のうま煮
鶏肉のコクでごはんがすすむ、家族みんなに人気のおかずです。
材料(2人分)
・大根 300g
・鶏もも肉 200g
・サラダ油 適量
・だし汁 200ml
・醤油 大さじ2
・みりん 大さじ2
・酒 大さじ2
・砂糖 大さじ1
・おろししょうが 小さじ1/2
作り方
①大根は皮をむいて乱切り、鶏もも肉はひと口大に切る。
②鍋に油をひいて鶏もも肉を並べ、焼き色がつくまで焼く。
③②の鍋に大根を入れて軽く炒めたら、だし汁、醤油、みりん、酒、砂糖、おろししょうがを入れる。
④落し蓋をして、煮汁が少なくなるまで15〜20分煮る。
※にんにくを入れて煮ても美味しいです。
・豚バラ大根
定番の豚バラ大根を、みそを使って甘辛味で。
材料(2人分)
・大根 300g
・豚バラ肉薄切り 200g
・長ねぎ 1/3本
・だし汁 200ml
・砂糖 大さじ1
・酒 大さじ2
・みそ 大さじ2
・醤油 小さじ1
・七味唐辛子 適量
・サラダ油 適量
作り方
①大根は皮をむいて1cm厚さのいちょう切りにし、下茹でしておく。
②豚肉は食べやすい大きさに切り、長ねぎは斜め切りにする。
③鍋に油をひいて豚肉を色が変わるまで炒め、大根、長ねぎを加えさらに炒める。
④③の鍋にだし汁と砂糖、酒、みそ、醤油を入れ、やさしく混ぜながら煮込む。
⑤煮汁が少なくなり、ほどよい濃さになったら火を止め、七味唐辛子を振る。
※大根は下茹でするかわりにレンジで加熱してもよいです。
③アレンジ次第で無限大の可能性
大根はおろしやサラダなどの生はもちろん、あらゆる調理方法で食べられる万能食材です。アレンジ次第で子供から高齢者まで喜ばれる料理を作ることができます。
1本まるごと使う場合は部位によって水分や辛味が異なりますので、上手に使い分けるとよいでしょう。
上部は水分が多く、生食に向いています。だし煮などの煮物には真ん中を使うと良いでしょう。下部は辛味が強いので漬物や辛めの大根おろしが好きな方に向いています。
また、大根は和食だけでなく、カレーやシチューなどの洋食にも合いますので、レパートリーを増やしておけば大根の大量消費につなげられます。
当サイト内には、だしに関しての情報だけでなく、レシピや商品を使ったアレンジ料理の特集などが掲載されています。
トップページからいろいろなカテゴリの記事一覧へアクセスが可能です。今後もどんどん増やしていきますのでチェックしてみてください。