外はカリっ、中はフワフワの生地にトッピングの甘辛ソースが絶妙な味の「お好み焼き」。小麦粉とだし、肉や野菜などのシンプルな材料で簡単に作れます。今回はみんな大好きお好み焼の魅力にせまりおいしいレシピもご紹介します。
目次
・お好み焼きってどんな料理?
・お好み焼きの発祥は?
・日本二大お好み焼きの違い
(1)生地と具材を混ぜて焼く「大阪焼き」
(2)クレープ状の生地でつくる「広島焼き」
・お好み焼きの生地の作り方
・お好み焼き「生地」のだし
(1)かつおだし+昆布だしの合わせだし
(2)鶏の合わせだし
・生地をもっとおいしくする山芋
・簡単につくるなら市販品「お好み焼のもと」もおすすめ
・ボリューム満点豚バラ肉
・大阪焼きも広島焼きも欠かせない具材キャベツ
・お好み焼きをまろやかにするチーズ
・もちっとした食感がやみつきになる餅
・ぷりぷりの海老で食感もよし
・サクサク感をだすなら天かす
①みんな大好きお好み焼き
ふわふわの生地の上にとろとろの甘辛ソースがたまらなくおいしいお好み焼きは、みんなに大人気の料理です。お店はもちろん、スーパーのお惣菜コーナーや冷凍食品でも手軽に食べることができます。そして家庭で食べるお好み焼きもおいしいですよね。そもそもお好み焼きってどんな料理なのか?発祥や地方によっての違いもご紹介していきます。
・お好み焼きってどんな料理?
お好み焼きとは鉄板焼きのことで具材は、だしで味付けした薄力粉、卵、キャベツ、肉や海鮮などの材料を使い焼いたもの。ソースやマヨネーズ、青のり、鰹節をのせて食べるのが一般的です。地方によって味や焼き方、具材に違いがありバリエーションも豊富です。
・お好み焼きの発祥は?
お好み焼きの発祥はさまざまな説がありますが、公式な文献で記載されたのは大正7年の読売新聞朝刊に「蝦フライ一銭のどんどん焼」にお好み焼きという表現が使用されたことです。
明治時代にはすでに東京では小麦粉を溶いてつくる「もんじゃ焼き」があり、大阪のお好み焼きに派生したという説も。もんじゃ焼きの歴史はさらに古く、安土桃山時代に千利休が作らせていたお菓子といわれています。小麦粉の薄い皮に山椒味噌などを塗った「麩の焼き」です。
もんじゃ焼きの歴史も含めると、長い時間をかけてみなに愛されてきた料理といえます。
・日本二大お好み焼きの違い
お好み焼きと一言でいっても、仕込み方や具材の切り方、焼き方など地方によって食感や味に大きな違いがあります。
お好み焼きの中でも、有名な日本二大お好み焼きをご紹介していきます。
(1)生地と具材を混ぜて焼く「大阪焼き」
お好み焼きといえば、大阪焼きを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。生地と具材を混ぜて焼くスタイルです。ふわふわの生地と具材が一定に混ざっているので味が均一になります。大阪焼きはだしにもこだわっているのが特徴。関西風の豊かな風味です。
簡単に作れるので家庭で作るのにもおすすめです。
(2)クレープ状の生地でつくる「広島焼き」
広島焼も人気のお好み焼きのひとつです。大阪焼きとは仕込み方から違いがあり、生地と具材を混ぜないことが大きな特徴。生地を薄くクレープ状にのばして、その上に大量のキャベツと具材を置いて焼くものです。
鉄板で材料が上に重ねられる調理は、ダイナミックでもあります。生地はゆるめに作られ、具材と一体化して食べると独特のうまみを感じられます。
②おいしいお好み焼きは生地がポイント
おいしいお好み焼きをつくるには生地が大きなポイント。一般的に薄力粉を使いますが、さらにだし汁で味を整えると味にこくと個性がでます。生地の作り方からご紹介します。
・お好み焼きの生地の作り方
ふんわり仕上がる生地の作り方です。基本的な配合を覚えてしまえば、作る枚数に合わせて材料を調整するだけで楽ちん。ぜひ試してみてください。
<材料>(2人分)
・薄力粉 100g
・だし汁 150cc
・山芋 大さじ2
材料は薄力粉1に対して、だし汁1.5です。作り方は材料をすべて混ぜれば完成。生地を混ぜすぎてしまうと粘りが出るので気をつけましょう。
・お好み焼き「生地」のだし
生地の材料であるだし汁にこだわるとさらにお好み焼きがおいしくなります。普段使っているだしを利用すればOK。手軽に取り入れられるだしをご紹介します。
(1)かつおだし+昆布だしの合わせだし
すっきりとした酸味のかつおだしとまろやかな甘い昆布だしの合わせ出汁は、お好み焼きの味にコクをもたらします。和風の味わいの生地とソースは相性抜群ですよ。合わせだしは市販品で手軽にとれるものがおすすめです。好みのだしをチョイスしてみましょう。
お好み焼きにおすすめのだし 本枯節と昆布だけでつくった究極のおだし 一番出汁パック
自社で製造した本枯節を厚めに削り、北海道産利尻昆布と合わせました。
鰹節と昆布のみのだしで、それ以外は何も加えておりません。
どこか昔懐かしいホッと落ち着く、芳醇な香りと濃厚なだしを是非ご堪能ください。
(2)鶏の合わせだし
かつおと昆布の合わせだしにプラスして、鶏むね肉からもだしをとることで味に深みが出ます。だし汁150ccを作る場合、25g程の鶏むね肉を入れ一緒に煮立たせます。アクをよくとって鶏に火が通り、だしが取れたら火からおろし、ざるでこして塩一つまみを加えます。鶏の合わせだし汁の完成です。
・生地をおいしくする山芋
ふわふわの生地を完成させるには、山芋が活躍します。山芋と生地とを混ぜると粘りが出て、空気を含ませるのでさらにふわっとするからです。
文部科学省日本食品標準成分表2020年版(八訂)https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html
の成分一覧によると、山芋にはカリウム、食物繊維、ビタミンB郡が多く含まれています。カリウムはむくみを解消し、食物繊維は腸の働きを補い、ビタミンB郡は疲労回復効果があるといわれていて、栄養も豊富なことがわかります。
栄養のある山芋で、お好み焼きはおいしくなり一石二鳥。
山芋のアレルギーが心配な方は十分注意してください。
・簡単につくるなら市販品「お好み焼のもと」もおすすめ
簡単に作りたい人には市販品の「お好み焼きのもと」がおすすめ。粉と共にだしもあらかじめ入っているので自分で味付けする必要がありません。
だしはかつおや昆布、海鮮などが入り、メーカーによって味に違いがあります。
また、山芋が入っているお好み焼きのもとはふわふわな生地を作れますよ。だし汁は使わず水を使用します。
内容量については、パッケージにおおよその枚数が記載されているので参考にしてみてくださいね。個包装パックで使い切れるタイプもあり便利です。
③お好み焼きおすすめの具材
お好み焼きは、具材を選ぶのも楽しみのひとつですよね。定番から味のアクセントになる具材などおすすめの材料をご紹介します。
・ボリューム満点豚バラ肉
豚バラ肉はお好み焼きの具材の中でも圧倒的人気。生地にぐっとうまみがでて、歯ごたえも抜群!いうことなしの材料です。脂身が多いのでさらにおいしさが増します。豚バラ肉を入れることで、ボリューム満点に。他の具材との相性も◎です。
・大阪焼きも広島焼きも欠かせない具材キャベツ
キャベツは大阪焼きにも、広島焼にも欠かせない具材です。お好み焼きに甘みを与え、さわやかな食感と味になります。広島焼きは長めの千切りに、大阪焼きは細かめの千切りにするのがおすすめ。お好みの歯ごたえに合わせてキャベツの切り方を変えてもよいですよ。
・お好み焼きをまろやかにするチーズ
チーズは具材と合わせると味にアクセントがでます。まろやかな味なのでお子様にも人気です。
生地の中から溶け出すチーズが食欲をそそります。
使うチーズは、ピザ用のチーズやとろけるチーズがおすすめ。変わり種としてカマンベールチーズやブルーチーズを入れると、お好み焼きが洋風になります。
・もちっとした食感がやみつきになる餅
餅もお好み焼きの具材では大人気の具材。もちっとした食感がやみつきになります。ボリュームがあるので、お腹も満たされます。生地に混ぜたり、上にのせたりと好みの調理方法で作ってみてくださいね。
・ぷりぷりの海老で食感もよし
海鮮系の具材もお好み焼きに合います。海老は、本来の甘みとぷりぷりの食感がマッチ。まろやかな味に仕上がります。お肉と混ぜてもコクが出ておいしくなりますよ。
・サクサク感をだすなら天かす
お好み焼きにサクサク感を出すなら天かすがおすすめ。やわらかな生地に天かすの歯ごたえがあいまってくせになる食感です。
天かすはスーパーでも手に入れられるのでお手軽なのもうれしいポイント。
④だし香る簡単大阪焼きの作り方
定番の大阪焼きの作り方です。具材はキャベツと豚バラ肉、天かすとシンプル。さまざまな材料をアレンジできるお好み焼きです。
<材料>(2人分)
・キャベツ 200g
・卵 2個
・薄力粉 100g
・だし汁 150cc
・山芋 大さじ2
・豚バラ肉 6枚
・天かす 大さじ4
・砂糖 小さじ1
・塩 少々 ・サラダ油 適量
<トッピング>
・お好み焼ソース(市販)
・マヨネーズ
・かつおぶし
・青のり
・紅ショウガ
<作り方>
1.山芋はすり、キャベツは千切り、豚肉は1cm幅に切る。
2.ボウルにだし汁と薄力粉、砂糖、塩、溶き卵を混ぜ合わせ、山芋を加えさらに混ぜる。
3.キャベツ、天かす、豚肉を加え混ぜる。
4.フライパンにサラダ油を熱し、1人分ずつ流し入れ蓋をして弱火で7〜8分程焼きます。
5.裏返して7〜8分弱火で焼き、火が通ったら焼き上がり。
6.仕上げにお好み焼きソース、マヨネーズをかけ、かつおぶし、青のり、紅しょうがをお好みでのせれば完成です。
※ポイント
お好み焼きの生地の状態によっては、焼き上がり時間に違いがでるので、火が通っているか確認しましょう。焼いている最中はコテなどで押さえたりせずに、時間を見ながらひっくり返すのがおすすめ。フワフワに仕上げるコツです。
⑤お好み焼きの味を左右するだし
お好み焼きは、生地の味、具材、トッピングと全ての要素がマッチするからこそおいしく仕上がります。
とくに生地は、お好み焼きの味を左右する大切な部分。だしをうまく取り入れることでプロ並みの風味が生まれます。
お好み焼きを作るときはぜひ、だしを活用してみてくださいね。